胆石、胆のうポリープ
胆石は健康診断の超音波検査で5-10%の確率で検出されます。1年のうちに胆嚢結石保有者の2~3%が合併症(急性胆嚢炎・胆管炎・黄疸など)を来たすと考えられています。発作が起きた場合は、みぞおちからやや右側の上腹部に痛みが起こります。
胆石、胆のうポリープの
診断方法・検査
胆嚢の評価はエコーが有用です。発作が起きた場合は、採血と組み合わせて判断します。胆管の評価はMRCPというMRI検査が有用で、他院に依頼して検査する形になります。
胆嚢に出来るポリープでは、10㎜以上で、広基性、充実性低エコー所見がみられると、悪性所見の可能性を考え、超音波ドップラー検査や超音波内視鏡検査などの精密検査を行い胆摘が考慮されます。
胆石も胆嚢ポリープもフォローは1~2年毎に超音波検査で行うことが望ましいと考えられています.
胆石、胆のうポリープの治療
胆嚢に石があり胆嚢炎を起こしている場合は胆嚢を摘出する手術を考慮します。但し、発症から時間がたち炎症の波及が広範囲の場合は、内科的治療(胆嚢ドレナージチューブを入れたり、抗生剤で炎症を落ち着かせたり)を先行させた上で、外科手術を行うケースもあります。胆嚢ではなく、その下流の総胆管といった管に胆石がはまり込むこともあり、その場合は内視鏡的に結石を除去します。内服薬としてはウルソデオキシコール酸がコレステロール結石に対して溶解作用がありますが、10-20%程度に過ぎず、むしろ胆石発作を予防するための胆汁流出効果を期待して内服するケースがあります。