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便秘薬アミティーザ講演会 札幌で

 

 札幌で行われた講演会に参加し、小腸に作用する便秘薬「アミティーザ」について学びました。昔から頻用されてきた浸透圧下剤である酸化マグネシウムや刺激性下剤であるアローゼンやセンナは、各々、高齢者での高Mg血症の問題や耐性(メラニン色素が沈着し効きづらくなる)の問題を抱えています。当院では、酸化マグネシウムは1gまでにして、2種類目の薬としてアミティーザや他の便秘薬を併用し、刺激性下剤は必要なときだけ使うようにしています。

アミティーザに興味を持ったのは、肝臓の機能が低下した患者に使うとアンモニアを減らせるからです。肝硬変の患者は腸から雑菌が入りそれが肝臓の負担になりますが、アミティーザは腸のバリア機能を保つ(タイトジャンクションという隙間を構成する蛋白が修復するため)ことで、アンモニアを吸収しにくくし、肝硬変患者に有効だとされています。そうした効果を期待して実際の臨床現場でも使っています。

肝臓を専門にすると腸管にも知識が広がっていきます。札幌の夜はガラナハイボールとモツそばを食べました。ガラナはカフェインやタンニンを多く含み鎮痛薬や下痢、頭痛にも効果がありますが、カフェインがコーヒーの5倍ある為とりすぎに注意が必要です。モツにはビタミンBやA、鉄分や亜鉛を多く含みます。今日は小腸の勉強だったのでモツで〆ました。